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モックは、紀州・山長グループの一員です。
木を愛する木のプロたちが木のことをやさしく話していきます。

 

 

    第48話  日本各地の主なヒノキの産地

                                             UP 2011・4・12                                                                  

 

木曽ヒノキ   (長野県)

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長野県木曽地方。岐阜県(裏木曽)を含めることもある、狭義には天然木だけを木曽ヒノキとよぶ。色調が美しく光沢がよく、香気が強い。年輪幅が狭く、木目が通り、加工しやすく、狂いが少ない。もっともまとまった天然木の蓄積を持っている。

富士ヒノキ   (静岡県)

  静岡県富士山西南ふもとの人工林。火山灰土壌で生長が遅く、年輪が詰まり強度が高 い。

天竜ヒノキ   (静岡県)

 静岡県西部の天竜川周辺。天竜スギのほうが圧倒的に生産が多い。木目はああ明瞭ではないが、光沢が美しく、特有の芳香を持つ。

 

東濃ヒノキ   (岐阜県)

 岐阜県東南部の東濃地方。ほとんどが人工林。ピンクで艶のある材色。通直・正円・年 輪幅が小さく、粘りが強い。

 

甲賀ヒノキ   (滋賀県)

 滋賀県甲賀町地方一帯。花崗岩地方で生長したため年輪が詰まり赤味をおびている。 生産量は減少している。

 

吉野ヒノキ   (奈良県)

 奈良県吉野地方、ヒノキ、スギの混植が多い。供給量が少なく高価。油分が多く、赤味 を帯びている。柱材 、造作材に用いられる。

尾鷲ヒノキ   (三重県)

 三重県尾鷲地方。天然ヒノキは国有林に限られごく少量。人工林は尾鷲市と紀伊長島 町と海山町(現在の紀北町)の民有林に広がる。

 やせ地のため育ちが遅く、年輪が緻密。温暖多雨のため、秋材部が幅広く油脂分が多 い。

紀州ヒノキ   (和歌山県)

 和歌山県。林業の歴史は神代の昔にさかのぼる。姿、形、色つや、目あいなどヒノキ特 有の優美さのほか、特 に「粘り強さ」がある。建築の構造材、柱材が中心。

美作(みまさか)ヒノキ   (岡山県

 岡山県北部津山市を中心にした地域。木目が整い独特の香りと光沢がある。ヒノキの

 人工率が高く、古くから集約的なヒノキの生産をしている。

土佐ヒノキ   (高知県)

 高知県から産出されるヒノキの総称。細かくは、白髪ヒノキ、大正ヒノキ、魚梁瀬(やなせ  )ヒノキ、などある。材質は硬く、色は赤味が強く油気が多い。土佐ヒノキは狭義には天 然木をさすが、高知県は人工林ヒノキの蓄積は国内有数である。

京築ヒノキ   (福岡県)

 福岡県築上郡大平村(現在の築上郡上毛町)を中心とした京築地方。人工林のヒノキ の割合が60%で、スギよりも多い。紅色で年輪幅が小さい。

球磨ヒノキ   (熊本県)

 熊本県人吉市紅取地区に産するヒノキ。心材が普通より赤味を帯び、油分に富み、光 沢がある。

 

伊佐ヒノキ   (鹿児島県)

 鹿児島県大口市(現在の伊佐市)を中心とした伊佐地方。明治末期から日本各地の苗を植栽した。樹脂が多いため耐用年数が長く、曲がりが少ない、柱、土台が9割を占める。

 
 
 
 
 

 

 

 

  第47話       木材寸法(1

                             UP 2011・2・22

1960年に国際単位法が制定され日本でもこれまで使用していた尺貫法は廃止されて今では国際単位法に基づいてメートル法を使用している。ところが我々木材業界や大工さん、工務店さんでは、未だに尺貫法で取引している場合があります。

たとえば、呼称インニイッサン(12×13)    3040o

          インゴイッサン(15×13)    4540o

          ヨンスンカク (4寸角)     120120o

          サンゴカク  (35角)      105105o

          サンゴインゴ (35×15)     10545o

又ベニヤなどの平面的なものはサブロク版(3×69091818oとか

           シハチ版(4×812212424oのベニヤ

フロアー一坪、や 野地20坪分とか言い、今でも一束3.30578uのフロアーとは申しません。

また使う箇所材料で呼ぶ場合もあります。

貫を持って来て、や、野縁をくれ、三寸の大引きをくれ。等です。

現在日本では、計量法によると、取引や証明で尺貫法を用いることは禁止されておいますが、実際には伝統的な業種では黙認されています。土地の値段もそうですよね。坪10万と言い、3.3u10万とは言いませんね。ただし伝票を発行する時には基本的にはメートル法で表示しなければいけません。

木材に戻ります。

先ほどのインニイッサン(12分×13分)=3040o。正確に表示すると、

36.36mm×39.4 mmでなければいけません。

昔は本当に12分×13分有ったそうです。それが、せちがない世の中になったとき、縦線の40oは必ず必要な寸法でしたが、横の約36oはなくても建築には影響されなかった為といわれています。それと以前は105角が103角、102角しか有りませんでした。公庫使用もOKでした。これは挽きたて寸法と仕上げ寸法の違いでした。元々挽きたて寸法105角でしたが、鋸を入れ鉋を掛けると103に仕上がりました。と言う理屈でした。

それと製材したときがグリーン材(未乾燥材)だった為あとで乾燥して収縮したものもあります。含水率が20%以下であれば、ほとんど収縮しません。

こうなると、なにがなんだか解らなくなりますので、厳しくメートル法で、なおかつ仕上げ寸法で表示しなくてはならなくなったのです。

 

 

 

   第46話    神宮の森の二百年の計画

 

                                              UP 2011・1・21


伊勢神宮の内宮から見える森は全て、宮域林と呼ばれる神宮の森で、広さは計5,442ha

宮域林は、約2,000年前から大御神の山として大切にされてきました。

約1,300年前の第41代持統天皇の時代に、20年ごとに全ての御社殿を建て替えする「式年遷宮」がはじまると、宮域林は御造営用材を伐り出す御杣山(みそまやま)に定められた。

その後、森林資源の欠乏によって御杣山は木曽に移り、現在宮域林の用材は使われていません。

大正12年に式年遷宮の御造営用材を再び宮域林で賄おうとする、200年の壮大な計画が決定され、翌年から植林が開始されました。

約80年経過した今、計画は順調に進み、およそ2,500ヘクタールが人工林となっています。

このままいくと85年後の2093年に行われる式年遷宮以降は、使用される約1万立法メートル(約13,000本)の檜の90%以上を宮域林で毎回賄えるようになるという。

しかし、幅120センチメートルの御正宮の御扉に使われる用材は樹齢400年以上のものが必要であり、それを含めた全ての用材を賄えるのは324年後の2333年の式年遷宮まで待たなくてはいけません。

そして、平成25年の式年遷宮では、宮域林の間伐材が式年遷宮全体の約20%に当たる2,000立方メートルを賄うことになりました。

宮域林の用材が使用されるのは約700年ぶりのことであり、歴史的意義は大きいとされてます。

 

 

 

 第45話   伊勢神宮の式年遷宮の木材

                                        UP 2010・12・21

伊勢神宮には設立以来2000年の歴史があり、1300年前より式年遷宮の制度が誕生したそうです。

平成25年の第62回式年遷宮まであと4年、遷宮に向けて着々と準備が進められる中、神宮会館の早朝参拝は遷宮で使い終わった木材がその後どうなるのか参拝客に説明してくれます。

御正殿の棟持柱(むなもちはしら)といえば、神宮の神殿に使われる木材の中で最重要とされるが、その柱は20年間使用した後、鉋をかけられて若干細く短くなり新品同様となって、宇治橋の大鳥居として甦りさらに20年間使用されます。

その後再び鉋をかけられてまた少し細く短くなって甦り、今度は桑名市・亀山市で伊勢国の入口の鳥居としてまた20年間使用されます。

この段階で既に60年が経過しているが、材木の運命はまだ尽きない。

再び鉋をかけられ、次は神宮の縁のある全国の神社に御神木として分けられ、これを拝領した神社は再び鳥居や社殿の材料として、朽ちるまで大切に使うそうです。

式年遷宮では20年に一度、神宮の内宮と外宮の御正殿をはじめ60以上の殿舎が作り直されます。必要な檜は約1万立方メートル、本数で1万本が伐採されるため、これを森林破壊と勘違いする人もいるかも知れない。しかし、大木になった檜は代謝が落ち、CO2の吸収力も低下する。大木を一定の割合で伐採することは森を再生することになる。木は成長する段階で大気から吸収したCO2を貯蔵、固定していると考えられ、そして御神木は朽ちる過程でCO2をゆっくりと大気に戻す。

このように式年遷宮は森を再生させ、循環型社会の典型を見出すことができるのだそうです。

 

 

  第44話    法隆寺の五重塔

                                       UP 2010・11・26

 

世界最古の木造建築として知られる現在の法隆寺は、聖徳太子創建の金堂や塔が消失したあと、7世紀後半から8世紀初めに再建されたもの。

屋根の上の装飾「相輪」の先まで34.1mある五重塔は、ひのきの心柱が中央を貫いている。年輪の測定によれば594年に伐採されたらしい。

この年は、太子が推古天皇の摂政になった翌年だ。心柱にできる巨木は樹齢1000年以上。お釈迦様が生きていた時代の木を太子が切らせ、後にその木を使って再建された塔が現在に立っていることになる。

1300年前の当時は窓の格子が緑青の青、柱は丹の赤、相輪は金色に輝いていたという。五重塔が作られた白鳳時代の様式の塔は下にいくほど屋根が大きく安定感があり、この時代に特有な肘木(柱の上で棟を支える横木)にも素朴な力強さがある。

「法隆寺の七不思議」の一つに「塔の相輪の4本の鎌」がある。確かに鎌が4本、相輪の根元近くに差してあるように見える。「落ちてきた雷を大鎌で引っ掛けて塔の横に落とす」と言い伝えられているそうだ。古代の雷よけだろうか、こんな鎌があるのはこの塔だけらしい。塔にとっては雷は最大の敵、670年に初代法隆寺が消失したのは、雷が原因だったと「日本書紀」にある。

現在の心柱にも13世紀の落雷のこげ跡が残る。実はこの落雷のあと、各層の壁に雷よけの木札「避雷符」が打ち付けられた。以来、被害の記録はないと言うから、御利益はあるのかもしれない。もちろん今は避雷針が取り付けられている。古代・中世・現代の「雷よけ」に守られ、五重塔は長寿記録を更新中だ。

 

 

 

                                     朝日新聞 2008/11/25 より

 

  第43話    杉の主な産出地名称

 

                               UP 2010・10・29

秋田(あきた)杉 (秋田県)
 天然秋田杉が有名です。1602年、藩主(佐竹義宣)が育成管理に当たらせ、現在樹齢250年を超えるものもあり、天然記念物にも指定されています。。日本三大美林にかぞえられいますが、現在は枯渇寸前で植栽が行われています。桶や樽材としても珍重され、昔から天井板や腰板等にも多く利用されてきました。優美な色と香りが特徴で高級建材として珍重されています。秋田県の県木に指定されています。

山武(さんむ)杉  (千葉県
 千葉県山武市を中心とする北総地域に産する杉で、1700年代より挿し木で育成された杉で200年〜300年を超える杉もあり、通直で赤みが美しい。樹齢70〜80年の美林も管理されており、高級建材や建具材としても有名です。

天竜(てんりゅう)杉 (愛知県・静岡県)
 天竜川沿いには古くから植林された人口美林が多く、日本三大美林にも数えられています。天竜川水系に育まれた杉は独特の色合いと艶を有します。構造材や腰板・甲板などのほか、近年はログハウス用の建材としても珍重されています。

立山(たてやま)杉 (富山県)
 
立山の麓に産する樹齢200年から600年といわれる天然杉、中には1000年を超える古木もあります。美女平の立山杉が有名、別名「洞杉」ともよばれ、その姿は神々しいばかりです。一部が高級工芸品等に使用されて、富山県の県木にも指定されています。
 
北山(きたやま)杉 (京都市)
 室町時代から京都市北部に林業として始まったと言われ、通直で木肌が美しく亀裂が入りにくい。一般の杉丸太に比べ曲げ性能も強く、磨き丸太として数寄屋造りや床柱などの需要が多い。京都府の県木に指定されています。

熊野(くまの)杉 (和歌山県・三重県)
 
和歌山県と三重県を流れる熊野川流域に産する杉で、紀の国(木の国)と言われるように昔から杉や檜の美林が多い。紀州の温暖多湿な気候で育った熊の杉は樹齢800年を超えるものもありますが、多くは植林された70〜80年ものが高級建材や樽材としても使用されている。熊の杉の林立する熊の古道は2004年に世界遺産に登録されています。ちなみに伊勢神宮の境内に林立する「神宮杉」は三重県の県木に指定されています。

吉野(よしの)杉 (奈良県)
 奈良県の南部が産地で室町時代から植林され、木曽檜と共に日本三大美林の一つとして有名。昔は樽丸材としても珍重されていました。木目が蜜で香りもよく、工芸品や通直で長尺の構造材にも適しています。杉は奈良県の県木に指定されています。

春日(かすが)杉 (奈良県)
 奈良春日大社境内の春日山の杉で古くからの植栽樹です。春日山の原始林は天然記念物であり、伐採は禁止されている。まれに風倒木や立ち枯れものが利用されている。芯は赤身で緻密な年輪と笹杢と呼ばれる木目が美しく、高級品でとして天井板や落掛、工芸品などにも用いられています。

相生(あいおい)杉 (徳島県
 四国徳島県相生町(現在は那賀町)地方の杉、赤身が非常に強くて最も杉らしい天然杉で、建材として珍重されています。ちなみに京都の貴船神社の「相生杉」のように「夫婦松」と同様に、途中で幹が二本に分かれた杉も意味は違いますが、「相生杉」と呼んで夫婦和合の神木として有名なものもあります。

魚簗瀬(やなせ)杉 (高知県
 高知県馬路村で産出される。「土佐杉」とも言われ江戸時代から朝廷や幕府献上用にも使われ、京都二条城や江戸城の築城にも用いられています。淡紅色で樹脂が多く天井板の他、高級建材として人気がある。高知県の県木に指定されています。

日田(ひた)杉 (大分県)
 
大分県日田市の「日田杉」をはじめ県境で接する熊本県小国町に産する「小国杉」、福岡県の筑後地方の「耳納杉」なども一般的には日田杉と称して差し支えないようです。建材はもちろん、日田市では日田杉を使用した「杉下駄」の生産量全国一を誇っています。挿し木を植栽した人工林の美林が多く見られます。この地方では、風雪に耐えて育った天然杉の古木を親しみを込めて「いんたろう」と呼んで高級建材としても珍重されています。


飫肥(おび)杉 (宮崎県)
 
宮崎県飫肥地方に約400年前(1600年)の江戸初期に藩財政を立て直すため直挿しで植栽したと伝えられています。樹脂を多く含み耐久性・強靭性がある。特に心材、赤身の部分は虫害にも強く弁甲材(造船用)としても重用され、現在は高級建材とし需要が高い。又、西臼杵郡の標高1000m程の高原から産出する木目の緻密な「高千穂杉」も有名です。


霧島(きりしま)杉 (鹿児島県)
 霧島山麓に産出する杉で樹齢数百年を超えるものも多く、芯は黄褐色や赤褐色、木目は笹目で高級品として天井板や腰板に重宝されています。

 
屋久(やく)杉 (鹿児島県)
 屋久島で天然記念物の樹齢7200年といわれる「縄文杉」をはじめ樹齢1000年以上の杉を「屋久杉」と呼び1千年未満のものは「小杉」と呼び、植林されたものは「地杉」と呼びます。屋久杉は成長が遅く高温多湿のため樹脂が多く、腐食にも強く独特の香りがあり。主に建築の装飾や高級家具の材料として使用されています。屋久島は1993年に世界遺産に指定されています。


神代(じんだい)杉
 800〜2500年前の火山の噴火で火山灰に埋没して半分化石化した杉を採掘したもので、主に秋田・山形・伊豆半島などで採掘されています。独特の色相から建築の装飾や工芸品に使用されています。

 

 

  第42話             日本は森林国

                                                                     UP 2010・9・17

ほとんどの日本人が誤解していますが、実は日本は世界で3番目の森林国です。これは国土面積に対する森林面積の割合が67%もあるからです。ちなみに 1位はフィンランドの76%で2位は スウェーデンの70%です。森林国と一般に思われているカナダでさえ39%ですから、いかに日本が森林王国であるかと言うことが分かると思います。それでは、世界の森林の中では日本の森林面積の占める比率と言うとわずか0.6%しかありません。これは国土が狭いのだからそんなものかなと思えますが、世界中の植林された人工林の中で日本の人工林の占める割合はと言うとこれが10%もあります。つまり日本は非常に森林を大切にして、長年の努力で山に植林をした先のおかげで今の我々があるということです。 日本の植林は根本的には大化の改新により日本のすべての土地が国家のものとなった時から山の木は個人で売買できなくなったので、勝手に伐採できないと言う考えが根底にあるところへ、江戸時代になり幕府や藩が植林や伐採を非常に厳しく管理するようになった。そして伐採する時は、のこぎりは使ってはならず、必ず斧でするようにとか(のこぎりで伐採すると音が聞こえないので、盗伐されても分からない)「枝1本、腕1本」という言葉があるように森林の管理は非常に厳しいものでした。それが個人として森林をもてるようになったのは明治時代になって近代国家として土地の所有区分や売買のルールが決められてからです。このように森林と言うものは、昔は非常に大切なもので、木材産業というと日本にとっては米に次ぐ重要産業でした。

 

 

  第41話  木材の「水中乾燥」

                                      UP 2010・7・27

温度を上げる、風邪をあてる、天日にさらす。

モノを乾燥するやり方はいろいろある。

乾かすためにわざと水につけたり、温度を低くしたりと、一見理屈に合わないようでいて、

実は理にかなう手法もある。

乾燥の世界には不思議がいっぱい詰まっている。

山あいの小さなため池に、約500本の丸太が静かに浮かんでいる。

近づくと丸太の切り口にはヌメヌメした液体が見える。

「 樹液がよう出とるは 」。 宮内建築の宮内寿和さんは切り口を見ながらつぶやいた。

忍者で有名な滋賀県甲賀市の山奥。

池に浮かぶ丸太のほとんどは特産のヒノキだ。

家2軒分の住宅に使う構造材として「 水中乾燥 」をしている。

伐採したての木は多くの水分を含んでいる。

木は乾くにつれて縮む性質があり、住宅や家具に使うには水分量が安定するまで乾かす必要がある。

現在日本では高温の乾燥機の中に入れて短期間で乾かす方法が圧倒的に多い。

水中乾燥の場合、1年ほど水につけてから引き揚げて、半年から1年置いておく。

伊勢神宮で今も続いている伝統の手法だ。

なぜわざわざ水につけるのか。

職業能力開発総合大学校東京校の定成政憲教授は、

「 いったん水をすわせることで樹液をはき出させる。

  そうすると池から引き揚げたときに内部の水が早く均一に抜ける。 」

と解説する。

屋外に放置する一般的な天然乾燥の場合、表面が割れてしまうことがある。

高温乾燥は表面だけ乾いて内部に水分が残ることもある。

一方、水中乾燥は手間はかかるが、ムラなく乾くので割れにくい。

しかも「 樹木の油分が適度に残り、色、つや、香りのいい木材に仕上がる 」という。

−−− 中 略 −−−

日本の森林はいま、危機にひんしている。

林野庁によると、国内の森林資源(利用可能な樹木)はこの30年間で倍増した。

一方で森林の面積はわずかだが減っている。

外国材に押されて国産材が売れず、間伐も進まない。

面積は減っているのに樹木が増え、森がかってないほど過密になっている。

密集した森には光が差し込まず、下草が育たない。

保水力が低下した森は、災害を誘発する恐れもある。

国産材が売れない理由は価格だけではない。

乾燥の問題もある。

日本の人工林のほぼ半分を占めるスギは特に乾燥が難しいといわれる。

中心部が乾きにくく、柱などに使うと施行後ゆがんでしまうこともある。

出典 : 日本経済新聞  日経マガジン 2010年2月21日号。

 

 

 

 

  第40話    木造軸組み工法(在来工法

                                                                           UP 2010・6・22

 

私たち 且R長商店やモック鰍ェ主に供給している構造木材は、造軸

組み工法(在来工法)用構造木材です。木造軸組構法(もくぞうじくぐみこ

うほう)とは、建築構造の木構造の構法のひとつであります。日本で古くか

ら発達してきた伝統工法を簡略化・発展させた構法で、在来工法(ざいら

いこうほう)とも呼ばれています。

木造枠組壁構法がフレーム状に組まれた木材に構造用合板を打ち付けた

壁や床(面材)で支える構造であるのに対し、木造軸組構法では、主に柱

や梁といった軸組(線材)で支える。設計自由度が比較的高めの工法です。

木造軸組構法の原形は、竪穴式住居に見られる。すなわち、柱を立てて

桁を支え、その桁に梁を架けて主要な構造としている。太古の頂部が二又

の自然木の柱に桁や梁を架けて縄で縛って固定する接合方法から、縄文

時代前期には木材を加工する技術が出現したと見られ、道具と木材加工

技術の進歩とともに継ぎ手・などほぞ・ほぞ穴を利用した、より合理的な接

合方法が用いられるようになった。在来工法はこうした伝統的な構架・接

合方法を受け継いているが、伝統工法が粘りで揺れを吸収する柔構造で

あるのに対し揺れを受け止める剛構造となっているなど、異なる点も多く、

基礎の構築、土台の設置、基礎と土台の緊結、筋交いの多用や各種ボル

トやプレートといった補強金物の使用など多くの技術は昭和時代後期以降

から発達したものである。また、こうした技術は耐震基準の改正などにより

大きく変化しており、他の工法に比べ耐震基準改正前後で構成要素が大

きく異なるのが特徴です。

 

 

 

  第39話       木へんの木の漢字  UP 2010・5・25

 

 

あおぎり

あんず

いすのき

いちい

うめ

えのき

えんじゅ

おうち

おけら

かえで

かえで

かき

かし

かしわ

かしわ

かしわ

かじ

かつら

かば

かや

からたち

きり

くこ

くすのき

くすのき

くちなし

くぬぎ

くぬぎ

くぬぎ

くり

くわ

けやき

こうぞ

さいかち

さかき

さくら

さくら

さわら

しい

しきみ

しきみ

しで

すぎ

すもも

せん

だいだい

たちばな

たぶ

つが

つげ

つばき

でいご

とち

とちのき

椿

どんぐり

なし

なつめ

なら

にれ

ひいらぎ

ひのき

ひのき

びわ

ぶな

ほお

まき

まさき

まつ

まゆみ

みかん

みつまた

むく

もみ

もみじ

もも

やぶからし

やなぎ

やなぎ

ゆず

ゆずりは

わた

 

 

   第38話      古くて新しい素材・木炭  

                                                                    UP 2010・4・20

 

 

木炭というともう過去のもののように思われがちですが、実は

木炭にはさまざまなパワーがあり、新しい脚光を浴びている

目の素材です。木炭のもつ機能を活かし、土壌改良材のほ

、健康な住宅を維持するため、床下の調湿資材、室内の湿

の調整、消臭、防虫、ラドンや電磁波の遮蔽、空気の清浄

化などの力が快適で健康な環境をもたらしてくれます。部屋の

隅や家電製品のそばに置いたり、台所やトイレなどさまざまな

場所に置くことで、そういった木炭のパワーを活用することはも

ちろんできますが、住宅に埋炭や敷炭をすることによって、よ

り健康的な生活を送れることはまちがいありません 。

 

 

     第37話       樟脳                                                                                                         UP 2010・3・23

 

 

懐かしい樟脳。正体はクスノキ。

樟脳といえばタンスにあった防腐剤を思い浮かべる方も多いはず。

この樟脳はクスノキに含まれる「カンファー」という化合物のことで、

医学関係では「カンフル」と呼びます。よくいわれる「カンフル剤」です。

クスノキが船材や仏像に使われたというのはこのカンファーが含まれていた

からと言われています。

 

 

  第36話       正倉院              

                                                                                   UP 2010・2・16

 

 

有名な正倉院は鉄筋?それとも木造?

校倉造の宝物庫として有名な東大寺の正倉院。建物も収納箱もすべて木

だったために1000年以上にわたって宝物を保存できたのですが、

ところが、新しい収納庫は鉄筋コンクリート製です。大丈夫かなと思われる

方がかもしれませんが、心配はいりません。内部には厚いヒノキの板が

貼り巡らされているそうです

 

 

 

第35話     60年生の桧の年輪                                                                                            UP 2010・1・21

 

 

 

上図は60年生のヒノキ樹木の年輪の数です。

60年生の木が必ず60年の年輪があるわけではないのです。上図でいけば、「二番玉」の柱であれば元で55年、末で50年。「三番玉」であれば元で50年、末で40年なのです。それでも60年生の木材なのです。

 

 

 

第34話       世界の森林と日本の森林    

 

1990年の世界の森林面積を100m2(10m×10m)にたとえると、2000年には97m2に減っています。これは、主にアフリカと南米の森林が減っているためで、逆にヨーロッパでは新規の植林などにより森林は増えています。また、アジアは東南アジアを中心に減少傾向にありますが、アジアの森林面積の3割を占める中国の植林の増加により、全体としては増加に転じています。


世界の森林面積の減少イメージ

世界の森林面積の変化

http://www.rinya.maff.go.jp/j/kidukai/img/gurafu1.gif

資料:FAO「Global F orest R esources A ssessment 2005

日本の森林ではどうでしょう?

 

1990年の日本の森林を100m2(10m×10m)の土地と100本の樹木にたとえると、面積

は2000年も変わらず100m2です。

一方、1990年は人工林に50本、天然林に50本あった樹木については、主に人工林から

1本ずつ使っていますが、それでも、毎年、人工林で2本、天然林で0.4本ずつ増え、2000年には、人工林71本、天然林54本、合計125本にまで増えています。

 

日本の森林面積の変化(イメージ)

日本の森林面積などの推移

 

                                              第三十四話 完

                                              モック株式会社

 

 

 

第33話 木材ってどのくら使われているの   UP 2009/10/15

 

世界で一年間に使われる木材を100本の丸太にたとえると、53本が薪(まき)や炭などの燃料用として使われています。このうち、47本は開発途上地域で生産されています。    残りの47本が建築や紙の材料など産業用に利用されています。ちなみに日本で使われているのは、ほとんどが建築や紙の材料などの産業用で、およそ3本(輸入したものを含んでおり、日本の森林で生産されたものは、このうちおよそ0.5本)になります。

        世界の木材生産量(2006年)

 

木材生産量(千m3)

合計

薪炭用材

産業用材

世界計

3,535,613

1,870,172

1,665,441

先進国

1,417,708

207,303

1,210,405

発展途上国

2,117,905

1,662,869

455,036



アフリカ

654,859

588,447

66,411

北米・中米

678,511

47,558

630,953

南米

450,516

279,692

170,824

アジア

1,019,964

788,965

230,998

ヨーロッパ

669,355

152,671

516,684

オセアニア

62,406

12,837

49,568

 資料:FAO「FAOSTAT」(2008年1月28日最終更新で、2008年2月20日現在で有効なもの)

           注1:輸出入量における産業用廃材については、チップ、残材を含む。

           注2:内訳の計と総計が一致しないのは、四捨五入によるものである。

では、 日本で1年間に利用される木材を100本の丸太にたとえると、どうなるでしょう?

 

日本の森林から20本、残りの80本は外国から輸入しており、実に8割が外国のものです。 外材の内訳は、東南アジアから12本、カナダから11本、オーストラリアから10本、ロシアから9本、米国から8本、ヨーロッパから7本などとなっています。用途別に見ると、住宅の建築や家具などで53本、紙の原料などに42本使われています。

      木材の需給構造(平成18年)

 

国産材

外材

合計


製材用

11,645

21,387

33,032

合板用

1,144

12,576

13,720

パルプ・チップ用

4,496

32,412

36,907

その他

332

2,799

3,131

用材計

17,617

69,174

86,791

薪炭材・しいたけ原木

689

831

1,521

合計

18,307

70,005

88,312

                           資料:林野庁「木材需給表」(平成18年)

 

                                              第三十三話 完

                                              モック株式会社

 

 

第32話 主な薬用樹木とその効能

                                     UP 2009/08/28

植物には「薬」としての働きをもつものがたくさんあります。昔から経験的に効能が知られ、「薬草」や「薬用樹木」として広く使われてきました。

現在でも、その成分を採りだして医薬品の原料として利用するために、薬用として栽培されるものも数多くあります。

下記表は、主な薬用樹木の一覧表です。これをご覧になれば、木には驚くほどさまざまな効能があることが解るとおもいます。

 

主な薬用樹木
樹木名
部位
効能
アケビ つる 利尿
イチイ 血圧降下、糖尿病
カヤ 果実 十二指腸駆除、強壮
イチョウ 種子 鎮咳
テンダイウヤク 中風、鎮痛
ヤマグワ 根皮

鎮咳、去痰、利尿

ツバキ 花、種子

利尿、火傷、軟膏

トチュウ 樹皮

強壮薬

ニガキ 樹皮を剥離した幹 苦味健胃剤
ニガキ 小枝 消化不良、胃炎
クサボケ 果実

強壮、むくみ、脚気

ノイバラ 果実 利尿、強下剤、月経不順
ザクロ 根皮、樹皮果 条中駆除、下痢
チョウジ つぼみ 健胃、腹痛、消毒
ヤマブドウ 白癬、頭瘡
マツブサ 木部 神経痛、冷え性
ネムノキ 樹皮 健胃、駆虫、強壮
キハダ 樹皮 胃腸病、血圧降下
サンショウ 果実

健胃、強精、駆虫

ナンテン 果実 咳止め、
メギ 根、枝葉 目の炎症、健胃、駆虫
コブシ つぼみ 蓄膿症、鼻炎
ホオノキ 樹皮 気管支嘆息、去痰、利尿、収斂
モモチノキ 樹皮 脚気、疝気
ヤヤマモモ 樹皮 収斂、下痢止め

                               「森林の不思議」 谷田貝光克 著より引用

 

第31話 国産材で初めて 横架材でJAS強度表示 

                --高強度の杉平角供給へ--   <日刊木材新聞より>

                                 UP 2009/08/04

 

 且R長商店(和歌山県田辺市・榎本長治社長)は国産材工場として初めて、横架材についての機械等級区分製材のJAS認定を取得。

8〜9月にはJAS強度表示による国産「杉」KD平角・強度70〜90、含水率SD20、SD15を主力に供給を開始する。

 一般に杉は強度が低いとされ、国土交通省告示でも非JAS品・無等級材の基準強度はE50を下回る強度が設定されている。しかし山長商店の採用する紀州材は「粘り強さ」や「高強度」が特徴。同社がまとめた機械等級出現率データーによると、杉の強度区分はE90以上が約7割を占め、高い割合で高強度材が確保可能だという。その詳細はE90が44.9%ともっと多く出現し、続いてE70の26.2%、E110の21.6%、E130の4.3%(中略)杉の色・艶の良さを保ちつつ、人工乾燥のJAS認定を取得するため昨年夏に減圧蒸気式の人工乾燥機を導入した。圧力を下げて仕上げ乾燥時の沸点を低くし内部割れや変色を防止しながら含水率を20%以下に引き下げる体制を整えたという。

 

 山長商店は、山林経営から製材、プレカット加工までの幅広い事業を網羅し、構造材供給に対する一貫した生産体制を構築している。平成16年12月には新JAS(人工乾燥構造用製材、機械等級区分、Aタイプ)を取得し、杉、桧の柱材を中心に製材販売を実施してきた。しかし、これは柱での認定であったため、今回は横架材でもJAS表示ができるように取り組んだ。基本的に、JAS構造材は自社向けのプレカット材料として採用する方針で、「耐震偽装などにゆれる工務店業界に対してJASによる品質証明で差別化を提案したい。又高強度性能をJAS表示することで構造用集成材とも同じ土俵で戦いたい」(榎本嵩秀常務)

                                              第三十一話 完

                                              モック株式会社

 

第30話 JAS認定工場            UP 2009/06/29

 

且R長商店が国産材製材工場では、日本で2番目のAタイプ「新JAS工場」に認定されました。

◎Aタイプ「JAS認定工場」とは 自ら生産した製品を自ら格付検査し、JASマークを表示して出荷することが出来る製造業者で、「登録認定機関」により認定された製材工場。

◎品目

人工乾燥構造用製材      機械等級区分製材

◎JAS製材品

1  仕上げ材においては含水率20%(SD20)以下、未仕上げ材は含水率 25%(D25)以下。

2  曲げヤング係数が3.9GPa(E50)以上。

3  目視等級区分においては3等級以上。

4  山長では「乙」種、つまり「柱」等 縦使いの杉、檜、材

◎「JAS製品」と「ノンJAS製品」の違い。

構造計算における表示されたヤング係数を当てはめることが出来る

JAS製品でないものは、たとえヤング係数を表示しても無等級材扱いとなる。

檜・杉の基準強度

ひのき

山長商店製

(JAS製品)

等級

基準強度(N/m?)

Fc(圧縮)

Ft(引張)

Fb(曲げ)

Fs(せん断)

E70

18.0

13.2

22.2

2.1

E90

24.6

18.6

30.6

E110

31.2

23.4

38.4

E130

37.8

28.2

46.8

E150

44.4

33.0

55.2

JAS製品で無い

無等級

20.7

16.2

26.7

すぎ

山長商店製

(JAS製品)

E50

19.2

14.4

24.0

1.8

E70

23.4

17.4

29.4

E90

28.2

21.0

34.8

E110

32.4

24.6

40.8

E130

37.2

27.6

46.2

JAS製品で無い

無等級

17.7

13.5

22.2

 

                                              第三十話 完

                                              モック株式会社

 

第29話 強さ抜群紀州材            UP 2009/05/29

 紀伊山地は太平洋に張り出した紀伊半島の大部分を指し、標高1000〜2000m級の山脈があり、年間300ミリを超える豊かな雨水が深い森林を育む山岳地帯から搬出される紀州材は、「粘り強さ抜群の木材」をそだてます。

表1      国土交通省告示のヤング係数に対応する強度値       (単位:N/平方mu)

樹  種

等  級 

ヤング係数

Fc 圧縮

Ft 引張り

Fb 曲げ

Fs せん断

あかまつ

べいまつ

ダフリカからまつ

えぞまつ

とどまつ

E 70

9.6

7.2

12.0

2.4

E 90

16.8

12.6

21.0

E 110

24.6

18.6

30.6

E 130

31.8

24.0

39.6

E 150

39.0

29.4

48.6

からまつ

ひのき

ひば

E 50

11.4

8.4

13.8

2.1

E 70

18.0

13.2

22.2

E 90

24.6

18.6

30.6

E 110

31.2

23.4

38.4

E 130

37.8

28.2

46.8

E 150

44.5

33.0

55.2

すぎ

E 50

19.2

14.4

24.0

1.8

E 70

23.4

17.4

29.4

E 90

28.2

21.0

34.8

E 110

32.4

24.6

40.8

E 130

37.2

27.6

46.2

E 150

41.4

31.2

51.6

国土交通省告示  第1452号より

表2    国土交通省告示のヤング係数未表示材の使用強度値

樹   種

Fc 圧縮

Ft 引張り

Fb 曲げ

Fs せん断

 あかまつ・べいまつ・くろまつ

22.2

17.7

28.2

2.4

 からまつ・ヒバ・ひのき・べいひ

20.7

16.2

26.7

2.1

 つが・べいつが

19.2

14.7

25.2

2.1

 もみ・えぞまつ・すぎ・スプルス

17.7

13.5

22.2

1.8

 かし

27.0

24.0

38.4

4.2

 くり・なら・ぶな・けやき

21.0

18.0

29.4

3.0

国土交通省告示  第1452号より

昔から粘り強いといわれてきた紀州材ですが、強さを表すヤング係数が、杉については全体の71.6%以上がE90以上、ヒノキについては全体の91.5%以上がE110と高い数字がでております。表1の紀州材の平均強度と、表2の全国の平均強度値を比較すればわかると思います。又表1を見ていただければ判りますとうり、杉と米松では同じE90でもまったく粘り強さが違うのがお分かりいただけるとおもいます。

   

                                                          第二十九話 完

                                                          モック株式会社

 

第28話 世界の森林            UP 2009/04/28

 

国土面積(百万ha)

森林面積(百万ha)

森林蓄積(億立方M

木材生産量(億立方M

アフリカ

3,029 (22.6%)

   545 (15.8%)

   557 (14.5%)

  4.93 (14.2%)

ヨーロッパ

   488 ( 3.6%)

   149 ( 4.3%)

   193 〈 5.0%〉

  3.31 〈 9.5%〉

旧ソ連

2,228 (16.6%)

   755 (21.9%)

   842 (22.0%)

  3.37 ( 9.7%)

アジア

2,758 (20.5%)

   569 (16.3%)

618 (16.1%)

 12.10 (34.8%)

オセアニア

   854 ( 6.4%)

北米

2,013 (15.0%)

   457 (13.3%)

   534 (13.9%)

  6.81 (19.6%)

中南米

2,053 (15.3%)

   967 (28.1%)

  1,094(28.5%)

  4.24 (12.2%)

世界計

13,422  (100%)

3,442 (100%)

  3,837(100%)

 34.76 (100%)

                                                                                                       国連食料農業機構より

日本の森林

国土面積

森林面積

森林蓄積

総需要量

3800万ha

2500万ha

35億立方M

1億立方M

 

 世界の森林及び森林資源の概況は上表のようになっているが、開発途上の地域の割合は森林面積で58%、森林備蓄57%となっています。しかしながら1981〜1990年の10年間に開発途上地域では1億6000万haの森林が減少したと推定されている。このうち95%が熱帯地域での減少で、これに対して復原の為の造林面積は減少面積のわずか12.2%にとどまっています。しかし世界全体で見れば森林蓄積3800億立方Mの3%が年蓄積増加とすれば、単純計算では年115億立方M増加し、消費は35億立方Mとなり森林資源量は増加している計算となります。

 

                                              第二十八話 完

                                              モック株式会社

 

 

第二十六話  建築に使う日本の木材 (2) 広葉樹

UP 2009/03/27

 

‐‐‐欅‐‐‐

本州、四国、九州に分布しており、造林されることもあります。日本では重要な広葉樹。心材は黄褐色あるいは赤褐色、辺材は帯黄白色あるいは淡黄褐色です。加工のし易さは中庸です。曲木になる性質をもつのも特徴です。建築では大黒柱や梁等に使われ装飾的なところに用いられている場合が多い。そのほかでは、太鼓の胴や臼や杵などにも使われている。

‐‐‐栗‐‐‐

北 海道南部、本州、四国、九州に分布します。福島県、宮城県、岩手県、島根県などに蓄積が多いとされています。クリの道管は日本の広葉樹のなかではもっとも 大きい部類に入ります。心材の保存性は極めて高く、日本産材中では最高といえるでしょう。したがってよく水湿に耐えます。重硬で、強く、しかも保存性が高 いことから、建築に用いると非常に丈夫なものが出来ることとなります。このことが昔からよく知られており、家を建てる際には最小限でも、建物の土台にはク リが用いられてきていました

‐‐‐ミズナラ、楢‐‐‐

北 海道、本州、四国、九州、さらにサハリン、南千島、朝鮮などに分布しますが、代表的な日本での産地は北海道です。心材は褐色で、淡色の辺材からはっきり区 別出来ます。建築用途としては、床材が多くフロアーの単板として多く使われています。最近日本においてもミズナラ製の家具に対する需要が高まってきていま す。これは、たぶん住宅様式の欧風化と本物指向に伴って、ミズナラのもつ木材の味わいが見直されるようになったからでしょう。歴史的にミズナラの類がヨー ロッパでは高級棺用材として珍重され、北海道からそのための厚板として古くから輸出されています。

‐‐‐ヤマザクラを含む桜類‐‐‐

サ クラ類には、本州中部以北、北海道、南千島、サハリン、中国東北部、シベリアなどに分布するシウリザクラ、北海道、本州、四国、九州に分布するウワミズザ クラをはじめとして、多数の種類、品種があります。心材は褐色ないし、赤褐色で、特徴的なことは注意すると緑色の縞が不規則ながら必ず現れることに気付き ます。辺材は淡黄褐色ないし黄白色で、心材との差ははっきりしています。用途は、家具(和風)、楽器、ひきもの、彫刻など、かって塩田器具に用いたことが あります。

‐‐‐桐‐‐‐

野 生のものはなく、北海道南部から南の各地に植栽されています。よく知られている産地は福島県(会津桐)、岩手県(南部桐)、さらに新潟県、茨城県などで す。しかし、最近では日本でキリの需要が多いことから、中国、台湾、米国、フラジルなど海外諸国で植栽されたものが、大量に輸入されています。心材は淡褐 色で、辺材はそれより淡色な程度ですから、両者の差は著しくありません。日本産の中では、最も軽軟です加工は容易で、製品は高い寸度安定性をもちます。
寸度安定性の高いことが、種々の家具に用いられる理由の一つで、密閉度の高いものを作ることが出来ます。用途は家具(箪笥など)、建具、箱、楽器(琴など)、彫刻、下駄、羽子板などが知られています

‐‐‐楓‐‐‐

日 本産のカエデ類の種類は多くありますが、その中でも北海道を中心に九州まで分布するイタヤカエデは用材として重要である。材色は淡紅褐色、淡黄褐色で生糸 光沢があり、杢目がでることが多い。フローリングや楽器類や家具に使われています。北米東部産のメイプル類は、日本のイタヤカエデとほぼ同じ材質で多く輸 入されている。

                                              第二十六話 完

                                              モック株式会社

 

 

第二十五話  建築に使う日本の木材 (1) 針葉樹

UP 2009/02/24

 

---杉---

 北海道、沖縄以外で分布している。わずかな天然林(秋田杉・屋久杉等)もあるが、ほとんどは人工林で生産されている。産地で有名なのは、和歌山県の紀州材、奈良県の吉野材、三重県の尾鷲材、大分県の日田材、宮崎県の飫肥材、などで日本の木材生産量の約40% が杉で占められている。心材と辺材の色がはっきりしている。心材は桃色から濃赤褐色があり時には鉄分の多い黒心もあります。構造材、造作材、下地材や家具 類、建具、割り箸として広く使われている。昔は木船の材にも使われました。特に「磨き丸太」や「絞り丸太」は床柱として高級品の木材として使われていま す。

---桧---

 福島県南部以南の本州、四国、九州に分布する。天然木は木曽、高野山、高知県西部などで生産されるがほとんどが人工林です。産地で有名な のは、静岡県の天竜材、奈良県の吉野材、三重県の尾鷲材、和歌山県の紀州材などで、建築では「桧普請の家」などといわれ高級材として取り扱いされており、 心材は淡紅色で辺材はほとんど白色です。仕上げ面は美しい光沢があり、心材の耐朽性は高く、水湿にも耐える。用途は建築、家具、桶等、特に神社、仏閣の建 築構造材などは、伝統的に桧が使われているのです。

---ヒ バ---

 アスナロとも呼ばれ、全国に分布する。有名なのは青森ヒバで、最近では能登半島の能登アテと呼ばれる材も能登ヒバとして市場に出ている。 アスナロは「明日こそヒノキになろう」などと言葉の希望に使われていることもあります。心材と辺材の色の差は少なく淡黄色。材には特有の匂いがあり、抗菌性の あるヒノキチオールが多く含まれている。総ヒバの家は3年間蚊は入ってこない、といわれる。用途は耐朽性が高く、水湿に耐えるので、土台に使われ、又木理 が美しいので造作材にも使われる。このほか輪島塗の木地にもつかわれている。

---赤 松・黒松---

 北海道、沖縄を除いて広く分布している。黒松は海岸線に防風林として使われています。赤松は海岸より離れた所で生育されていることが多い。 赤松・黒松は樹木として樹皮などで区別はつくが木材としては区別することは難しく、材質はほぼ同じと考えてよい。心材はやや黄色を帯びた淡桃色から赤褐色 をおびたものまであり、辺材は黄白色です。大きい樹脂道(細胞間道)が有るため樹脂(ヤニ)がしみ出でいることが多い。未乾燥材は青変菌により、青から黒 色に変色するのが多く、いかに早く乾燥するかにかかっている。比較的耐力があるため、梁等に使われる。

---唐松---

 天然林は本州中部の海抜1000〜2000m の地域に分布するが、北海道、東北、本州中部の寒冷地で造林されている。樹木は日本産針葉樹のなかで、唯一の落葉樹である。辺材は黄白色、心材は褐色。乾 燥時にねじれやすく、国産材の中でももっとも年輪がはっきりしている。水中での耐久性は高いため、ログハウス、や杭や土木用材として、使われる。又老齢に なって成長が遅くなったようなカラ松は「天カラ」と呼ばれ、銘木として扱われています。

---エゾマツ(蝦夷松)とトドマツ(椴松)---

 エゾマツとトドマツは北海道を代表する針葉樹ですが、エゾマツいわゆるスプルースの一種で心材、辺材とも褐色を帯びた淡黄色。加工はしや すいが、耐久性は低い。日本産のスプルースはトウヒとハリモミは本州に、エゾマツとアカエゾマツは北海道に分布している。心材と辺材はほぼ一緒で白色から 黄白色です。建築材では野縁材等下地材や、梱包材として、ほぼ杉と同様につかわれていますし、音響に良いのでピアノやバイオリンにも使われている。

その他の針葉樹

 サワラ・・・・・・・・・・・・・・・・・風呂桶や手桶の水廻り品や建築の造作材に使われている。

 櫟   ・・・・・・・・・・・・・・・・径が細く形もよくないので、床柱に使われるくらい。

 槙(イヌマキ、クサマキ)・・・シロアリなどに強いため沖縄などではよく建築材に用いられる。

 栂(トガ、ツガ)・・・・・・・・・・・長押、敷居、鴨居などに使われる。

                                              第二十五話 完

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第二十四話  木に手で触れるとなぜ暖かく、安らぎを感じのだろうか?

UP 2009/01/26

  室内で材料に触れると、手の温度の方が高いので、熱が手から材料に移動する。木材と金属に触れると、木材の方が熱を伝えがたい性質を持つため、手から失われる熱が少なく、暖かく感じられる。熱は温度の高い所からから低い所へ移動する。

  熱伝導率(1℃の温度差当たり、1秒当たり、1uの物質の面積を1mの距離に渡って流れる熱量。木材の熱伝導率は、0.1W/uC程度)はこの熱の伝えやすさの指標で、木材は多孔性の材料であるので熱伝導率が低く、鉄に比べて1/450、コンクリートと比べても1/13、ガラスの1/8小さく、木材は断熱性が高い材料であるといえます。通常の人の体温は36℃ほどですが、手の平は熱が逃げているので表面温度は30℃前後で、室温は皮膚の温度よりも低く、室内に置いてある材料に触れるとき、触れた箇所は急速に皮膚と材料の中間の温度になる。その後発泡スチロールのように熱を伝えにくいものは、人の熱が逃げにくく、接触部の温度は徐々に上昇するので温かく感じる。他方金属やコンクリート、石など熱を伝えやすい物では熱が逃げるのが早いため、皮膚と材料の接触部の温度は低下して、冷たく感じる。

 木材の表面には、細胞が切断されてできた凹凸がある。木材に入射した光は、この凹凸によって散乱され、その程度が光の入って来る方向によって異なるため、木材特有の質感が現れる。また木材特有の光沢は、切断された細胞の内側の小さな凹面からの光の反射によって生じる。  木材からの反射光には、紫外線が少なく、赤外線が多いので、目に優しい。 杉や桧の香りは馴染み深く、新築の家からの漂う香りは安らぎを与えてくれる。木の香りの成分は精油で、これには、消臭作用、防ダニ作用、殺虫作用、があることは、前にも触れました。

 また木材の香りには、気分を爽快にしたり、ストレスによる精神的発汗を抑え、脈拍数を安定させ、疲労を 軽減させる作用があるといわれています。

                                              第二十四話 完

                                              モック株式会社

 

 

第二十三話 日本のシロアリ           UP 2008/12/26

 シロアリはゴキブリと近縁関係にある昆虫で、自然界では枯れ木などのリグノセルロース物質の循環に多大な貢献をしている動物です。  しかし木造住宅などへの被害をも引き起こすためにその攻撃を適切に防ぐ手だてが必要です。

  日本で建物に加害するシロアリは九州以北では.

< ヤマトシロアリ>、<イエシロアリ>、<アメリカカンザイシロアリ>の三種がほとんどです。

 

ヤマトシロアリ   

イエシロアリ

アメリカカンザイシロアリ

(上は羽を落としたもの)

(羽を落としたもの)

体の色

背中の一部と足先は黄色、ほかはすべて黒色。

茶褐色。

頭と背中の一部は赤褐色、その他は黒色。

群飛

4〜6月、特にゴールデンウィーク頃、穏やかな天気で気温が上がった日。昼間、数〜数千匹の羽アリがいっせいに現れます。

6・7月、天気がよく急に暑くなった日。 
夜、数〜数万匹の羽アリが明かりに集まります。

6〜10月ごろの気温が急に上がった日。
昼間、数十匹の羽アリが、何日かに分かれて現れます。

分布

北海道(道西)、本州、四国、九州。

本州(千葉以西山口県にかけての海岸沿い)、四国、九州。

千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、和歌山、広島、鹿児島。

 

<<ヤマトシロアリ>>   寒冷地を除き、ほぼ日本中にいる普通種。被害の多くはこの種が多い。土の中、湿った木材の中など、多湿の場所を好み、被害は床下が多い。巣内の個体数は2〜3万匹。

<<イエシロアリ>>     本州千葉以西の太平洋から瀬戸内海にかけての沿岸地域、四国、九州、沖縄に分布する。被害は建物全体に及び、極めて激しい被害を出す危険種。地中などに巨大な巣―メガノポリスーを造る。巣内の個体数は百万匹に達する。

<<アメリカカンザイシロアリ>>   アメリカ産の侵入種。これまでに、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、和歌山、広島、鹿児島の都道府県の一部で発見され、今後も新たな発見が予想されている要注意種。土の中には住まず、乾いた木材を加害し、建物全体に及ぶ。巣内の個体数は2千〜3千匹と少ないが、体長はヤマトシロアリの2倍ほどあり激しい被害ががでる。

 

                                              第二十三話 完

                                              モック株式会社

 

 

第二十二話 「木は腐る!」木は水に弱いか? UP 2008/11/28

 家の土台や風呂場の柱、風呂場のスノコ、板塀、雨戸など腐っているのを見ると「木は水に弱い」「水があると腐る」「古くなると腐る」と考えてもおかしくありません。

  しかしながら一方では、製材所や木工所などで貯水池や川、港なので水に浮かべているの見たことがあると思います。これは木材を腐らせないように、わざと水につけているのです。 木材が腐るとは専門的には「腐朽」と言い、鉄などの金属が科学的に劣化する「腐食」や、食品などが腐る「腐敗」などとは異なる過程からなっています。 「木」を腐らすのは実は水ではなく、腐朽菌が原因です。この腐朽菌が木材成分を栄養源として、生育するからです。

この腐朽菌が生育するのには、4つの条件が必要です。

1 温度 ・・・・・・・・・・・・・・・ 3℃〜45℃(特に30℃前後)

 

2 酸素 ・・・・・・・・・・・・・・・ 大気中なら可

 

3 栄養 ・・・・・・・・・・・・・・・ 糖分・リグニン・窒素化合物(いずれも木材に含まれる)

 

4 水分 ・・・・・・・・・・・・・・・ 空気中の湿度=<湿度85%以上>

                  木材水分=<含水率25%以上>

 この条件全てが必要で、この条件のどれかを断てば、木材が腐ることを防ぐことができます。したがって、長時間湿気に曝されないようにして、乾かしておけば、木材は腐ることはないのです。この他、完全に水中に浸漬して、空気を遮断すれば木材は腐らないし、防腐剤を注入処理すれば防ぐことができるのです。土台や1階の根太が腐りやすいのは、床下の空気の湿度が高くなりがちで、空気が滞留しやすいからです。

   

                                              第二十二話 完

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第二十一話  「木のいのち」 西岡常一氏           UP 2008/10/30

 

  木のいのち        西岡常一

 私の家が法隆寺大工の棟梁になったのは、明治のはじめ、祖父常吉の代からです。

私は父「楢光」の長男として、明治四十一年に生れました。私の誕生を、誰よりも喜んでくれたのは祖父で、自分の名前の一字の「常」をとり、初孫の私を「常一」と名づけてくれました。祖父は私が生れたその日から、「俺の跡継ぎはこの子だ。法隆寺大工の伝統を教え込むのはこの子だ」と決め込んでいたようです。そしてその期待は、私に巌しい修行を求める結果となりました。

 私は四歳のときから、祖父に法隆寺改修工事の現場へ連れて行かれました。仕事を耳や手から覚えるのではなく、まず、仕事を見る目から仕込まれたのです。その日から私は法隆寺という千三百年前の古い建物と、それを支える木と共に生きてきた訳です。

私にとっては、この上ない愛着を覚えるそれらの木が、いつまでも生き続けてくれることを願わずにはいられません。言葉を変えて申せば、法隆寺の堂塔の柱は今日まで千三百年間日本文化を支えたと申せます。

 私の祖父も、父も、私も、木は「二度生きる」と信じてきました。これは私たちに限ったことではなく、日本人は、神代の昔からそう信じていたと思います。

私たちはお堂やお宮を建てるとき、「祝詞」を天地の神々に申し上げますが、その中に「土に生え山に育った樹々の命を頂いて、ここに運んでまいりました。これからは、この樹々たちの新しい命が、この建物に芽生え育って、これまで以上に生き続けることをお祈り申し上げます」と言う部分がありますが、その意味も次第にわかってきました。

私たちは、樹齢二千年の山の立木が、第二の行き場所をお堂なりお宮なりに得られた場合、同じ年月、あるいはそれ以上も建物を支えていき続けてくれると信じているのです。 法隆寺の建物は、ほとんどが桧材で、主要なところには、すべて樹齢一千年以上の桧が使われています。その桧が千三百年も行き続けているのにビクともしません。建物の柱などは、長い間の風化によって表面は灰色になり、いくらか朽ちているように見えます。しかしその表面をカンナで二〜三ミリも削ってみると、驚いたことに、まだ桧特有の芳香がただよっています。そうして薄く剥いだ桧の肌色は、吉野の桧に似て赤味を帯びた褐色です。千三百年前に第二の生き場所を得た法隆寺の桧は、人間なら壮年の働き盛りの姿で生きているのです。昭和大修理で、金堂と五重の塔の解体修理をしたときには、こんなこともありました。隅垂木、尾垂木など軒を支える構架材の桧が、屋根の重みでかなり垂れ下がっていました。ところが、瓦や屋根土を降ろしたらどうでしょう、曲がっていた垂木が、二、三日すると徐々に曲がりが戻って、元の姿になりました。ここでも、まだ木は生きていたのです。

法隆寺の古い桧材の強さは、新しい桧材とほぼ同じで弱くなっていないそうです。そうだとすると、あと千年以上は寿命があるわけで、こんなうれしいことはありません

 私は法隆寺の解体修理をしている間、いつも木の命の尊厳にうたれましたが、台湾で二千年の桧の立木を見たときにもそうでした。樹齢にふさわしい風格と重みが、枝にも葉にもにじみ出ていました。私はこういう木に向かうときには、一心に拝みます。

「宮大工の良心に誓って、その命を殺すようなことはいたしません」と。その後で、私はノミやカンナを当てることにしています。このノミやカンナなどの刃物で大切なことは、これ以上研げない所まで研ぐことです。いい大工の一日は、作業六、研ぎ四、と私は信じています。十分に研いだ刃物で木を削ると、木の繊維をいためず、木の細胞の層を一枚一枚はがしていく感じがつかめます。そこに雨水が当っても、細胞の層に切れ目がないので、雨水をはじき返す感じです。切れない刃物で削ると木肌が毛羽立ち、雨水の滑りが悪く、水がしみこんで木の寿命を縮めてしまうことになります。丈夫で長持ちする建物をつくるために、刃物はきわめて重要な役割を担っているのです。

 木は生き物です。一本一本のくせを知り、木の心を読み取って、木を活かして使う点でが国の伝統の建築技法は、いまも不滅です。この技法を忠実に後世に伝えるのが、私たちの務めだと考えています。「塔組は木のくせ組、木のくせ組は工人の心組」とあります。 木と諸工との心が一体となって、初めて二千年、三千年の命ある建築がなります。

           

           19786月 日本放送出版協会刊「法隆寺を支えた木」より

                              第二十一話 完

                              モック株式会社

 

第二十話  乾燥材とは?            UP 2008/9/30

 

 木材の乾燥はどこまで乾燥すればよいのだろうか、一般に木材を生材から乾燥していくと、やがて大気の温度と湿度に平衡した含水率に達して、それ以上乾燥しなくなる。その後は気候の変化に応じて吸湿と乾燥を繰り返し、「枯らし」の過程へと進む。このとき大気に平衡する含水率を気乾含水率と言い日本の平均値は15%とされるが、地域と場所によって異なる。たとえばエアコンの付いた室内は4%〜8%、通常の室内は11〜15%、室外は15〜16%、となる。

 木材が割れたり、曲がったり、収縮、したりするのはどうしてそうなるだろう、 木材の中には異なった2種類の水分がある。木材は薄い細胞壁で囲まれた中空の細胞が無数に集合した隙間体、であり、細胞壁体内の壁を構成するセルロースと化学結合している水分を「結合水」と言い、これは氷のように結晶化した水分と思ってもよいもう一つの水分は細胞内空の中空部分に液体状で存在する「自由水」である。この自由水が無くなり結合水が減り始めると木材に変化が始まり割れや収縮が起きる。 つまり含水率が30%以上ではまだ収縮はせずそれを切り20%位まで安定しない。山長の乾燥方法は高温蒸気乾燥で約一週間、釜で乾燥し後約一週間養生する。 しかしこの調整が非常に難しく、特に比重の小さい(0.33〜0.35)「杉」の乾燥は難しい。杉の含水率最大200%に達するものもあり、人工乾燥の場合、自由水と結合水、両者並行に進行する。 これをいかに外部割れを少なくするか、の技術を山長が持っている。最近では高温蒸気式減圧乾燥機を業界初設置し、内部割れを少なく、材の変色を最小限にし、限りなく天然乾燥に近い乾燥技術を採用した。これは従来の高温乾燥に減圧という要素を加えた新技術で、今まで非常に難しかった芯持杉材の大断面の乾燥も可能になった。

   KDkiln drying)材  とは   「 キルンドライ(釜の乾燥)

   含水率とは 木材に含まれる水の量 %で表示される。

                含水率(%) =     水分量(g) ×100    
                            全乾木材の重量(g)
 

    

          木材の総重量      全乾木材     水分量   

             10kg       =   5kg   +    5kg →→→ 含水率100%

             15kg       =   5kg   +   10kg →→→ 含水率200%

             7.5kg       =   5kg   +   2.5kg →→→ 含水率50%

 

                              第二十話 完

                              モック株式会社

 

第十九話  木材強度は叩いて何故判る         UP 2008/8/26

  

当社のプレカット工場でもそうですが、木材の強度を測る時、プラスチックハンマーで叩いています。グレーディングマシーンです。樹木は叩いた時、音の伝わる時間が短い(速度が速い)ほど、強さも大きいという傾向がありますが、樹木中を音が伝わる速さは、樹種によって大きく異なります。日本の森林の多くには、住まいの材料となるスギやヒノキなどが育っていますが、同じ林で植えられ、同じ年数が経過した同じ樹種でも、一本一本、強さや形状が違います、これらは、生育する自然環境、育て方や手入れの仕方、あるいは樹木の遺伝子が異なることなどによる、と推定されています。同じ樹種でも強さが、どの位違うのか、スギを例として樹木中に伝わる音の速さで比較してみますと、秒速で表すと、強さが大きなスギでは毎秒約四キロメートル、強さが小さなスギでは毎秒約二キロメートル、音が五分間で伝わる距離にすると、後者が東京から神戸に至る間に、前者は、東京から博多に到着する。同じ樹種であっても、強さが大きいものは構造用に、小さいものは造作用にといった適材適所の利用が望ましいのです。樹木中を伝わる音の速さは、センサーで容易に計測することができ、このため近い将来、住まいの材料として伐採する樹木を選んだり、強さが大きく優れた樹木探したりするため、森の中でキツツキのようにコツコツと木を叩く音が聞こえるかも知れません。

                              第十九話 完

                              モック株式会社

 

第十八話  日本人と木                   UP 2008/7/28


豊かな森林資源を背景として、私たち日本人は世界にも類を見ない木の文化を作り上げてきました。そのいくつかのものが、建築、仏像、工芸品などで残されています。国宝に指定されていている木造建築物だけをみても、日本はもちろん世界でも一番古いのは法隆寺の金堂、五重塔、回廊、中門、東室などの建物です。これらは、7世紀から8世紀初めに掛けて建てられたとみられ、建てられてから既に1300年も経過していることになります。また、1200年以上を経過している建物は、法隆寺だけではなく、法起寺、薬師寺、東大寺、唐招堤寺などその数は19を数えます。木材は有機物ですから長年の間には当然、劣化しますが、これらの建物はなぜこのように長持ちしているのでしょうか。その対策は、地震や強風に耐えられる木組みの技術、腐朽の原因となる床下の湿気を徹底的に防ぎ、定期的に、修理を行って傷んだ部分を取り替えたり、補修したりしてきたことなどがあげられます。このような木の建物を長持ちさせる技術も、古くから発達してきたのです。8世紀以後も木材で数々の著名な建物が作られ、現在国宝建築に指定されているものは、200を超えています。国宝建築の中で一番大きな建物は東大寺金堂(大仏殿)で高さが48m近くもあり、世界一大きい木造建築物でもあります。これに対して小さいものは円成寺春日堂と白山堂は高さが3m位しかない小さなお宮です。国宝建築の中には彫刻、螺鈿、金箔、漆などで美しく飾られているものもあります。その代表的なものとして、京の3唐門として知られている豊国神社、西本願寺、大徳寺の唐門、それに日光東照宮の建物や中尊寺金色堂などがあります。このような木材を装飾する技術には日本人独特の纎細な感性が発揮されています。国宝建築に見られるように木を生かして使う技術と、木に対する愛着は、現在まで脈々と受け継がれ、それによって、木の家に住みたいという人々が今なお多く存在するのではないでしょうか。

                 財団法人 日本木材総合情報センター 資料より

                               第十八話 完

                               モック株式会社

 

第十七話  木材の強さ                    UP 2008/6/28


木材の強さとは何だろう。木材を使っている時、外からいろいろな力が加わった時にこれに耐える必要がある。この耐力の基本になる指数が強さ(強度)です。材料の強さの本当の意味は外力(荷重)が加わった時のその材料の壊れにくさです。中には「たわみにくい木が強い」「たわんでも折れにくい木が強い」「長い間使える木が強い」などがあるが、これは間違っている。外力に対する抵抗性としては、壊れにくさ(破壊に対する抵抗性=強度)のほか、用途によっては、曲がり難さ(剛性)、物が当たった時の反発性(弾性)、壊れるまでの粘り強さ(強靭さ・靭性)、硬さ、磨り減り難さ(耐磨耗性))などが重要な性質です。また同じ強さといっても材料への力の掛かり方によって、引っ張り強さ、圧縮強さ、せん断強さ、曲げ強さなどがあり、これらの強さは数値で表され、数値が大きいほど強いこととなります。木材の特徴の一つは軽くて強い材料であること、たとえば、同じ荷重に耐える鋼鉄の梁と木の梁を設計するとして、両方の強さを比べてみると、普通、鋼材では断面がI型のいわゆるI型鋼を使う、構造用のヒノキ材でこれと同じ荷重に耐える梁を設計するならば鋼材の6割程度の重さで済むことになる。この木材の性質はどこから来ているかといえば、それは木材が無数のパイプを束ねたようなハニカム(蜂の巣)構造になっているからです。このパイプを束ねたような構造は、樹体を支える強さと共に、樹木の梢まで樹液を絶え間なく送り続けるための通路としても役立っている。

                              第十七話 完

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第十六話  未成熟材と成熟材と細胞           UP 2008/5/28


木材は無数の細胞の集合体です。一つとして同じ形のない縦長の細胞は木の成長にしたがって春夏はやや壁層が厚くなって、晩夏になって成長が衰えてくると壁の薄いものとなってくる。芯持材に含まれる髄周辺の材は、未成熟材と呼ばれて、樹皮側の材は成熟材とされる。各年輪の木材は樹皮の内側にある形成層の始原細胞が、毎年分裂を繰り返すことによってつくられている。樹幹の頂端分裂組織から分化してからその断面から年輪数と同じだけの年数がたっていることになる。このように髄周辺の木材は若い未熟な形成層から分裂した組織は強度が小さい上、収縮性能などが安定しない。年輪数が増えて形成層の始原細胞が成熟するにしたがって、木材の強度は大きくなり性質も安定する。未成熟材から成熟材になるにしたがって繊維の仮導管が長くなる。成熟材になるには、針葉樹では約15年と言われている。木の細胞の実体は縦に長い袋状で、その袋を構成しているのは細胞壁です。この細胞壁の骨格をなっているのは、ブドウ糖分子が縦に長くつながった「セルロース」や「セミセルロース」と呼ばれている糸状分子です。この分子格子の大きさは、1万分の八ミリという極めて小さな分子で、この分子が2030も束になり、その束がまた束になり、と集まって細胞壁になっている。その細胞壁と細胞壁を埋めているのがリグニンです。紙パルプは木からリグニンを取り除きセルロースだけを取り出したものです。木材成分の50%がセルロース、30%がリグニンです。セルロースは親水性があり、周りの大気の湿度が高ければ水分を吸着し、周りの湿度が低ければ水分離脱して、常にバランスを取っている。

                                             第十六話 完

                                             モック株式会社

 

第十五話  産地の迷信                   UP 2008/4/28


暖かい地方だから成長が早く、寒い地方は成長が遅いと思われがちですが、植える種子の品種(種子)、育て方によって全く違う樹になりうることがあります。

桧は太陽を好み、乾いた土質を南面の中腹より上の場所が良く、杉は土地が肥えていて土質が乾かない北面で、中腹より下の場所を好みます。どちらか分からない土地は桧と杉を混植し互いに競争させ負けた方を除伐、間伐する。そもそも産地によって樹を植林する目的が違っていた。九州地方は「木舟」を生産する為に育林し樹を早く太らせる技術を持っていた。又吉野産は「酒樽」を生産することを目的にしていた為、いかに目を均一にするかを考えていた。和歌山紀州の山長は、昔より建築の構造材を生産する目的のため非常に強度が出る育林の仕方をし、よじれのない素直な木質、目の詰まった高樹齢の木材を出し各方面より高い評価を得ている。植林は1ha(3000坪)当りに約5000本〜6000本植林し、除伐、間伐を繰り返して最終的には50年から70年かけて、800本〜1000本を商品として市場に出しています。1部の産地は1ha当り2000本〜3000本植林し35年〜40年で1000本生産する産地に比べれば倍近い時間と手間を必要としています。ほとんどの産地では30年〜50年生の製材で、山長のように50年〜70年生を生産しているのは 全体の5%しかなく貴重な木材なのです。

                       第十五話 完

                               モック株式会社

 

第十四話  日本の森林                   UP 2008/3/28


日本の森林は、約2500万haこれは日本国土3800万haの67% 。世界的には、国土に対しての森林率は31%が平均なので日本は世界有数の森林大国といえます。

日本の国土は地球の表面積のわずか0.02%なのに地球で起きる地震の11%が集中している国で、もっと驚くのは世界の2%しかない日本の人口なのに世界で流通している木材の34%も消費している。しかもその82%が外国産である。

日本の現在の立ち木の蓄積は35億立方M、単純計算とは成りますが、樹が年3%成長すると約年1立方M増えることになります。杉だけを見ても13億立方Mの立ち木で年4000立方M増えている。日本の木造住宅の木材使用量は一戸当たり製品で20立方M平均として丸太で50立方M?、木造住宅50万戸として丸太使用量は2500万立方M、全量国産材を使用したとしてもまだ7500万立方M余る計算となる。ところが日本で消費している木材は約1億立方M、(新聞、雑誌家具、建築材等あらゆる木材)、つまり日本の樹が成長して増えていく分で全てまかなえる計算になっているのにもかかわらず、その内の約80%は輸入材で自給率は20%しかないのです。これが世界中で「日本は自国で賄えるのに他の国の環境破壊をやっている」と問題になっています。日本の現在の製材工場は約8000工場過去10年間で5500工場が倒産や廃業で撤退している。

                                             第十四話 完

                                             モック株式会社

 

第十三話  新月に切る木は?               UP 2008/2/28


新月(10月16日~1月31日)に切る木は、割れない、腐らない、曲がらない。オーストリアのエルビン.トーマが発見しその技術の特許を取った。オースロリアのチロル地方で民族楽器アルペンホルンや、バイオリンの名器ストラディバリウスが最高の音を生む秘密は「新月の木」。とし冬季の「下弦の月」から「新月」までの7日間に谷に向かって伐採し、数ヶ月間、葉枯らしをやる(葉が枯れてデンプンが出だしつくすまで)と良質な木材が出来る。と言う説を祖父から学んだ。その特徴は、虫食い、カビ付き、腐敗、 縮み曲がり、割れがない。等である。この方法が一部、日本でも採用され始めた。ただし1年間で7日間しか伐採できないのが難点であると同時に科学的には証明されていないが、日本の実験では杉8000本の杭を一年半埋めて実験したところ満月の伐採のものはシロアリの被害は多かったが、新月伐採のきは一本も被害が出なかった。なぜなのか、新月伐採と満月伐採とはデンプンの量が違うのと、伐採した後もデンプンの抜け方が違う。新月の木は早く抜けるが、満月の木はデンプンが残ると言うことらしい。

                                             第十三話 完

                                             モック株式会社

 

第十二話   ヒノキでないヒノキ、マツでないマツ、
          スギでないスギ                UP 2008/1/29


皆さんが多く使っている「ベイマツ」、これはマツ属の樹種ではない。実はトガサワラの仲間(マツ科トガサワラ属)なのであり、日本の黒松や赤松(マツ科マツ属)とは植物分類上では違う仲間に属している。通常はDouglas-fir(ダグラスファー)であるため、誤ってファー(モミ)と思っている人もある。日本にこの木が入ってきた時マツに似ていたので「ベイマツ」と呼ばれた。その後に入ってきた本当のマツはしょうがないので「パイン」と名づけられた。ベイスギもスギ属ではなく、日本で言う「ネズコ」でヒノキ科になる。北米から輸入されているヒノキ属の樹種には「ピーオーシーダ(ベイヒ)」と「アラスカシーダ(ベイヒバ)」があるが「アラスカヒノキ」というのは一般的にはない、これはスプルースである。日本のカラマツ(カラマツ属)、エゾマツ(トウヒ科)、トドマツ(モミ属)もマツと名がついても、マツの仲間ではない。

                                             第十二話  完

                                             モック株式会社

 

第十一話   針葉樹と広葉樹              UP 2007/11/29


針葉樹には、マツの葉のように針の形をした樹種が多いし、広葉樹には、サクラの葉のように幅広で葉先が尖った形をした樹種が多い。しかし両者は、葉だけでなく、植物の進化の中で違う時代に出てきた別の植物グループなのである。針葉樹の祖先が地球上に現れたのが、3億年前(石炭紀)で、広葉樹よりも進化の進んでいない古い形と性質をもち、裸子植物に属している。また、広葉樹の祖先は1~1.5億年前(ジュラ紀から白亜紀)に現れ被子植物に属している。針葉樹は名のとおり細く硬い針状の葉をしているが、ウロコ状の葉を付けているヒノキ、ヒバなど、葉が平たく広いイヌマキ、ナギなどもある。しかし共通しているのは、どの木の葉も葉脈は平行して配列していることである。その多くは年中緑の葉を付けている常緑樹であるが、カラマツ、メタセコイアのように冬季に落葉するものもある。これに対して広葉樹は、葉は広く、網状の葉脈もっている。クスノキやシラカシのように冬も比較的温暖な地域から熱帯にかけて生育する広葉樹は常緑である。これよりも寒い地域に生育するケヤキ、ブナ、ナラ類、カエデ類のような樹木は冬季には落葉する。

                              第十一話 完

                                             モック株式会社

 

第十話   木を伐る事は環境破壊に成るか?    UP 2007/10/29


熱帯雨林の無計画な乱伐は生態系(砂漠化.動植物保護.種の保存)に大きく影響する。

1997年気候変動枠組条約、いわゆる「京都議定書」で先進国は二酸化炭素等温室効果ガスの排出量を1990年レベルから数えて20082012年まで5%削減するとし、日本は6%削減をめどにすることとなった。2001年の会議で「森林」による二酸化炭素吸収量を削減目標の手段として、算入できることになった。これは日本の排出量の3.9%に相当する年1300万炭素トンとなった。樹は時間の経過と共に熟成段階から老齢段階になると、年間炭素固定量が減少し始め炭素貯蔵量もほとんど変化しなくなり、基礎代謝力が衰えてくるので、ある年齢になれば伐採して若返らせることが大切である。樹は光合成により水と大気中の炭酸ガスから葉緑素の働きで糖(デンプン)を造り太り、炭酸ガスを吸収し炭素に変え酸素が放出される。大気中の酸素濃度は21%、これは人類が地球に誕生した3万年前より変わらない。樹も生き物であり時間の経過とともに基礎代謝力が落ちてくるのである年齢になれば伐採し樹を植え若返らせることが必要となってくる。

本の木造住宅1軒当たり5トン〜6トンの炭素を固定されていることになり全住宅では、1.4億トン貯蔵しているといわれています。これはわが国の総ての森林が貯蔵している、炭素総量の18%にも相当すると考えられています。

                                             第十話  完 

                                             モック株式会社

 

第九話   木材の調湿作用                UP 2007/10/29


木の家が好まれる理由の一つに、木材が室内の湿度を調整する作用と、結露を防ぐ働きがあることが挙げられます。調湿機能や結露の防止を含め、人が住む環境では適度な温度と湿度に保つことが望まれますが、木材を上手に使うことによって、このような環境を作り出すことが出来ます。もし何らかの原因で室内の湿度が高くなろうとした時には、木材の含水率はこの湿度と平衡しようとして吸湿し、周囲の空間から水蒸気を取り込む、逆に室内の湿度が低下するときには、含水率も低くなろうとするので、大気中に水分を放湿して室内の湿度と平衡しようとする。しかし木材は大気に比べて水分を保持する能力が大きいので、木材中からのわずかな水分の出入りだけで含水率と平衡するまで室内の湿度を変えることが出来る。このことは室内の湿度をほぼ一定に保つことが出来ることを示しており、大気の湿度変化を抑制することになる。

                               第九話 完                               モック株式会社

 

第八話   木は生きているか?             UP 2007/09/29


よく「千年生きてきた木で造った建物は千年持つ」「木は生き物である」「木は呼吸する」と言われる。これはどうゆう感覚で言っているかで違ってくる。未乾燥材を使って後で割れや狂いが生じたときに、ああ〜やっぱり木材は生きていると言うのは間違っている。「生きている」とは生命活動をしていることと、生物学的に言えば「材木」は死んでいるのです。ほとんどの細胞が「生物的に」生きている期間は約一ヶ月、樹木の中では樹皮側からせいぜい1cmくらいがその範囲である。新しく生まれた細胞は、樹木の上側と外側に向かって増えていき、生命活動を停止したもの、つまり細胞の抜け殻(細胞壁)はその内側に順次蓄積する。こうして樹木は大きくなっていく。では、なぜ「生きている」と言うのか、呼吸を「調湿作用」や「通気性」に置き換えれば理解できます。木材の吸脱湿(調湿)機能は、木材細胞が死に、その後、細胞中の水分がほとんど無くなったとき、正確には、平衡含水率条件になったとき発揮できる。「呼吸できるのは、死んで、干からびた細胞(ミイラ)である」という矛盾した話になる。ここでの「呼吸」は、物理現象を比喩的、「死んだ」は生物的に言っている。

                                             第八話  完

                                             モック株式会社

 

第七話   樹は死ぬことで長生き            UP 2007/08/29


樹木の中には100メートル以上に成長し、何千年も生きるものがあります。

それを可能にしたのは、長い進化の過程で、巨体を支える強度と、根から葉まで効率よく水を運ぶ機能、腐りにくい性質を持つ「木部」(年輪の部分)を獲得したからです。樹木の幹は木部と、それを取り囲む樹皮とに別れ、その間にある形成層組織で細胞分裂によって新しい細胞がどんどん生産される。形成層より髄側(内側)に生れた細胞は、伸長した後二次壁と呼ばれる厚い細胞壁を堆積し、やがて死にます。この繰り返しで木部は太っていくわけで、別の言い方をすると、木は「細長い細胞の死骸の集合体」抜け殻である細胞壁しか残っておらず、なかみは空っぽです。ただ隣り合った細胞とは小さな穴が通じている為、水分の行き来が可能で、また木部の細胞は死ぬ前にリグニンという物質を細胞壁に沈着され、水がしみこんでいかないような性質にするために効率よく水を運搬することができる。リグニンは樹木に多く存在し、厚い細胞壁の骨格を成すセルロースミクロフィブリルの間隙に接着剤のような働きをして、木材の硬い性質に一役買っています。リグニンは、死ぬ運命にある細胞にしか出来ないものですが、決して老廃物なのではなく、樹木が生きていくためには必要不可欠なものなのです。木部を構成する細胞の多くは死ぬことによって、樹が生きていくための役割をはたします。樹はそのおかげで、他の生物と比較にならないほど大きく、長生きできるのです。

                                              第七話  完

                                              モック株式会社

 

第六話   花粉症                        UP 2007/07/29


花粉症は「杉」花粉が犯人扱いされています、もちろん杉の花粉が花粉症の原因ですが、しかしこの症状が都市部に集中して見られることや、森林で働く人や、その近郊の人の花粉症例が少ないことから、原因を探られてきましたが、花粉と他の有機化合物が反応することでアレルゲンとなることが指摘されました。ジーゼルエンジンの排気ガスと花粉が結合するとなる原因とする説もあるそうです。この厄介な花粉を出さないスギを作る方法の一つに、遺伝子組み換え技術の利用が考えられています。遺伝子組み換え技術とは、遺伝子そのものを直接操作することによって本来持たない新しい機能や形質を持った生物を作り出す最先端の技術ですが、植物の遺伝子組み換えを行った場合、本来持ってなかった遺伝子が、花粉や種子という形で野外に放出され、環境に影響を及ぼす可能性があります。そこで、花粉や種子を作らないよう、花の形態形成を抑制する研究が、遺伝子レベルで進められています。この研究がそのまま花粉を出さないスギを作る研究に応用することが出来るのです。

                                                                                           第六話  完

                                               モック株式会社

 

第五話   防臭・防虫・防カビにもフィトンチッド    UP 2007/06/29


総ヒバ造りの家には3年間「蚊」が入りません。家を建てるときヒバ、ヒノキ、杉、などの木材を使うのは、木が放出するフィトンチッドにシロアリ、ダニ、蚊、カビ、などを寄せ付けにくい成分があるからです。たとえば青森ヒバにはヒノキチオールが多く含まれており、強い抗菌性が確認されています。

 昔から茶殻で掃除する習慣がありますが、それは埃を吸収すると同時に、茶の成分である消臭効果を利用しているのであります。茶などツバキ科の植物は、糞臭であるメチルメルカプタン、ニンニク、魚などの臭いを消す精油成分を含んでいます。アンモニアに対してヒノキ葉精油、トドマツ葉精油、ヒバ精油は90%以上の脱臭率を示し、亜硫酸ガスに対しては、ヒノキ葉精油、トドマツ葉精油、ヒノキ材油が100%の脱臭率が記録されました。2004年夏、北海道の旭山動物園が上野動物園を抜いて日本一の入場者数になった時、水洗トイレが足らなくなった、このとき緊急事態を救ったのがオガクズのバイオトイレです。トイレの中にオガクズを入れて100ボルトの電源を入れ、し尿を入れて「かくはん」すると不思議、臭いもなく消えてなくなります。

 家に生息するダニによって、気管支嘆息、アトピー皮膚炎などの病気が引き起こされます。ヒノキ、杉などの国産材、ベイヒ、ベイスギなどの北米材の臭いは、ダニの繁殖を抑制する働きをもっています。特に屋久杉、杉にはダニを殺す作用がありますが、さらに強力なのがクマリンです。クマリンのもとでは、ダニは一日で全滅します。クマリンは桜の葉から抽出される成分で、桜餅の葉などに使われ、独特の甘い香りをもっています。杉の葉を蒸した蚊取り線香、クスノキから得られる樟脳(防虫剤)など、多くの精油に昆虫忌避効果があることが報告されています。樹の匂いの中には、クロカビやアオカビ類、木材腐朽菌などの細菌に抵抗力を持っているものがあり、特に桧、ヒバの匂いには、強い抗菌性が認められています。

                                               第五話 完
                                               モック株式会社 

 

第四話   食生活に欠かせないフィトンチッド(樹の香) UP 2007/05/26


 食品は空気中の酸素と反応し、過酸化物ができて分解します。この現象が食べ物の腐敗です。したがって、食べ物を保存するには酸化しないようにすることが必要なわけです。

 こうした酸化を防止する為に、フィトンチッドが利用されてきました。フィトンチッドの働きは食べ物の鮮度保持には欠かせない存在です。食中毒の原因となるような細菌に対しても効果がありますので、食べ物の保存ばかりか、たとえば「なまもの」を食べる際にもさまざまな形で利用されています。

 寿司屋さんを覗いてみると、飯台は「ヒノキ」、ヒノキにはカンファー、αピネン、リモネン、カジノールなどテンペン類が多く含まれており、これらの、相乗効果により抗菌作用が働きます。ガラスケースの中には「さわら(椹)」の葉が置かれていますが、これは、見栄えをよくするだけでなく、サワラに含まれている成分のピシフェリン酸が強い酸化防止作用を持っているからです。又「わさび」の香りには、「アリルイソチオシアネート」という成分が強力な抗菌作用をもっており、お茶の「カテキン」にも抗菌作用あります。お寿司を食べる時の合間に欠かせないのが「ショウガ」通称ガリです。ショウガにはゲラニルアセテートと言う成分があり、やはり抗菌作用があります。

 木の葉は食べ物の保存に数多く使われています。桜の葉に含まれるクマリン、柏の葉のオイゲノールも抗菌作用があります。酒樽に「杉」が使われるのは、防腐効果のためです。

 この他にも例を挙げたらきりがありませんが、鱒寿司や鮭寿司など押し寿司の類はたいてい木の葉で包まれています。

フィトンチッドはこのように、私たちの食生活に欠かせないものなのです。

                                                第四話 完
                                               モック株式会社 


 

第三話  木の香りと健康(フィトンチッド)       UP 2007/04/18


 森の中には、動物の死体や種々の堆積物があるが、これらの悪臭を感じさせないのが

「フィトンチッド」 が森の中に充満しているからです。

 フィトンチッドとは、一言で言えば 「森林の香り」 「樹香り」 です。 森林の植物、主に樹木が作り出して発散する揮発性物質で、その主なものはテンペン類と呼ばれる有機化合物です。この揮散らしている状態のテンペン類を人間が浴びることを森林浴言うわけです。 これは1930年頃、旧ソ連のB.P・トーキンス博士が植物の不思議な力を発見し、フィトン(植物が)チッド(殺す)と、名づけたそうです。 フィトンチッドは土に根ざしている樹木は移動することが出来ませんので、絶えず侵入しようとする微生物から身を守るために造り上げたもので、抗菌性や消臭効果を持ち、環境を浄化する能力がある。

 また、フィトンチッドは健康によいことが解明され、フィトンチッドは、胸いっぱい吸い込み、心身を鍛えようという森林浴も盛んになってきました。 森林総合研究所では森林浴実験を行い、脳活動、自律神経活動、ストレスホルモン濃度、免疫能を調査し森林浴がもたらすリラックス効果を生理的に明らかにしました。

 木材には、色や匂いの元となる成分が含まれている。 匂いは材内にある精油成分のためでひとつの樹には、50種類以上もの精油成分が含まれているのが普通です。 精油成分それぞれが特有の働きをもっているので、樹の香りの働きは幅広く、変化に富んだものになっています。

樹木はこうした秘密兵器を持っているので、何百年、何千年も生きることが可能なのです

                                                第三話 完
                                               モック株式会社 

 

第二話  生物の中で No,1             UP 2007/03/15


     

 「世界一大きな樹」としてギネスブックに登録されているのは、アメリカ西海岸に生育しているシャーマンと呼ばれているセイコアオスギ(スギ科)の巨樹で、樹高が<83、82M>、重量が、2000トンと推測されています。

高さだけではオーストラリアのユーカリで150M。日本では福島県杉沢の大杉が68Mとされている。

 「世界一長寿の樹」としては、プリストルコーンパイン(マツ科)の樹齢4733年(1957年の記録)が登録されています。

生きている樹の年齢を正確に知ることは難しいが、屋久島の大王杉や縄文杉の推定樹齢は、2000〜5000年くらいといわれている。史上最大の動物シロナガスクジラは恐竜よりも大きいとされていますが、それよりはるかに上回ります。

 寿命は、一般的には100年の単位で、長寿の樹種では1000年を超えて生きます。生物が生きるためには活性が衰えた細胞に代わる新しい細胞を、つねに作り続ける必要がありますが、植物の細胞には丈夫な細胞壁があり、新しい細胞に置き換わることが出来ない為、古い細胞の上に新しい細胞を付け加えていきます。

 樹木が巨大な樹体を獲得するには強靭な木部を発達させ、かつ傷害に対する防御反応や心材成分の蓄積など、外敵から自ら守る機能を備えることが必要でした。

         

                                                第二話 完
                                               モック株式会社 

 

 

第一話  木(樹)ってなんだろう? 木と草の違いは?  
                                   UP 2007/03/05


植物は、苔、草、竹、樹木などに大別されます。

樹と草はどこが違うのだろう。年々上に伸び太らせて成長すること(二次肥大)が出来るか出来ないかの違いだと思われます

樹木は樹皮のすぐ内側ある形成層と呼ばれるところで木材となる細胞を作って貯めこみ自ら幹を太らせていく。草は1年生のものが多く、宿根草のように根が長い間生き続けることがあっても、地上部が長期間に生育することは少ない。

では「竹」はどうだろう?サボテンはどうだろう?と難しいのもあります。

「竹」は二次肥大しないから草の仲間だと云う学者もいますし、「モウソウチクは60年も生き、一生に一度の開花がニュースになることがあり樹だ」言う人も居ますし、そもそも「草と樹に分けるのが間違いで、竹は竹である」と言う方も居ます。

樹の細胞(木部細胞)のほとんどは、作られてから数週間で死んでしまうため、細胞の殻(細胞壁)だけが幹の中に蓄えられる。つまり我々が使っている木材とは、木部細胞の殻のかたまりなのです。一方で草と木の違いとは植物分類学上の違いではなく植物体の形や生活の仕方の違いなのです。

たとえば、イチゴとサクラはどちらもバラ科、ダイズとニセアカシアどちらもマメ科であるが、イチゴとダイズは草、サクラとニセアカシアはどちらも樹木となります。

                                               

                                                第一話 完
                                               モック株式会社 

 

『森林の活性化』が地球温暖化を止めるのです。

木が「光合成」を行うことはよく知られています。
この光合成は、地球温暖化の現象のひとつとなっている大気中の炭酸ガスを吸収し、炭素を固定化し、酸素を排出してくれます。
この作用は樹齢とどのような関係があるかといいますと、およそ樹齢50〜60年でピークに達し、成長しきった木はこの作用は衰えていき、樹齢100年ではほとんどこの光合成作用をしなくなるといわれています。

地球温暖化ストップが取り沙汰されるようになり、木造住宅をつくることは、木を伐採し、森林破壊をまねき、まるで地球環境悪化の主原因でもあるかのような論調を聞くこともありますが、それは一概には言えません。

大気中の炭酸ガスを減らすために、伐採をやめて森林資源を残すというのは、一見正しいようで実は大きな誤りがあります。
手付かずでうっそうとして光も差さず下草の生い茂る荒れた森林は、地盤からの水分吸収も弱く(そのため山の地盤が緩くなり、なだれなどの要因になる)若木が成長しないため、大気浄化作用という面でも管理された人工林に比べ弱いのです、また高樹齢の森林では、前述のような光合成の作用の老化により、森林としての炭酸ガスの吸収能力が低いといえます。従って温暖化抑止は、天然林をそのままにしておくことではなく、「森林の炭酸ガスの吸収能力を高めてゆくこと。そのために、成長した木を適切に伐採し、若い木を植林し育てるという『再生循環サイクル』を積極的に人の手によって活性化してくこと」が大切だといえるのです。

『木の家が心地いい』のはどうしてでしょう。

木は切ったあとも成長はしませんが生き続けています。調湿作用も持ち続けます。
空気中の湿度が高いときには水分を吸収し、また湿度が低いときには水分を放出して湿度を適度に保ってくれます。木の家は住み心地がいいというのはこの調湿作用の効果が大きいといえます。快適な湿度を保ってくれるので、カビの発生を抑える効果もあります。

また、木は独特の香りを発散します。この香りには疲労を回復させる成分を含んでいます。さらに木の精油成分は、アレルギーや病気の原因となるダニの抑制効果があり発生を防いでくれますので、特にアレルギーのある方やお子様のいるご家庭では健康で安心な生活のために木の家をおすすめします。



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